Q. どうして、慢性中耳炎になるのでしょうか?
原因は人にもよりますが、複雑に要因が絡み合って起こったと考えるのが妥当ではないでしょうか。要因としては、耳管の換気能が十分でない、鼓膜の穴が自然に修復できないほど大きかった、バイ菌が薬の効かない耐性菌であった、鼓膜・中耳の血行が悪い、遺伝的素因などが挙げられます。
Q. 真珠腫といわれました。慢性中耳炎とどう違うのですか?
真珠腫は慢性中耳炎の1つの形です。通常の化膿性中耳炎と違い、周囲の骨を溶かしながら大きくなる、再発しやすい、というやっかいな性質を持っています。治療としては、手術を第1に考慮する必要があります。
Q. 慢性中耳炎で、もう2か月以上通院していますが、耳だれが止まりません。こんな事はあるのですか?
慢性中耳炎で耳漏が頑固になる要因としては、炎症がかなり広範囲に及んできた、バイ菌が薬の効きにくい耐性菌になった、あるいはカビによる炎症になった、などが考えられます。通院は数ヶ月に及ぶこともあり、手術をしないと止まらない場合もあります。
Q. 耳漏を繰り返すたびに近くの耳鼻科で処置を受けています。治るのなら手術を受けてもいいと思っているのですが、手術を勧められたことはありません。
手術をしないほうがいい中耳炎もあるのですか?
癒着性中耳炎といって、手術でも治療が難しい中耳炎のタイプは確かにありますが、通常は慢性中耳炎の治療は手術です。ただ、手術ですっきり治るとは言い切れない場合もあり、中耳炎の手術を行っている医療機関で一度、ご相談ください。
Q. 鼓膜に穴が空いているといわれていますが、聴力も不便を感じていません。このままで何か問題点はありますか?
現状では何ら問題がなくても、将来的に不便なことが起こる可能性はあります。鼓膜の穴からバイ菌が入る機会があるということですね。
Q. 慢性中耳炎を放っておくと、怖いと聞いたことがあります。何が怖いのでしょうか?
炎症の状態にもよりますが、徐々に炎症が周囲に及び、髄膜炎等の脳の炎症、内耳障害によるより高度な難聴やめまい、顔面神経麻痺などの神経障害を来す危険性があります。もちろん、このようなことが生じる確率は非常に低いのですが、残念ながら、「ゼロ」とはいえません。
Q. 慢性中耳炎の手術を日帰りで受けられると聞いたのですが・・・
鼓膜の穴を閉じる手術で、日帰りで可能な手術はあります(くわしくはこちら)。しかし、この手術が可能かどうかは、穴の状態などによりますので、専門医の診断が必要です。しかし、今では、中耳炎の通常手術でも、短期入院手術に対応している医療機関では1,2泊程度の入院で済むようになっています。
Q. 慢性中耳炎の手術は、顔面神経麻痺や難聴など、危険性が高いといわれました。それほど危険性のある手術なのでしょうか?
慢性中耳炎の手術は、他の手術と同様、ある種の危険性を伴いますが、その確率は非常に低く、全ての手術の中では、かなり安全性の高いほうの手術です。
Q. 中耳炎の手術は医師の技術差が大きいと聞きました。名医を教えてください。
炎症の程度や解剖学的個人差などが大きく、技術と経験の差があることは否定できません。専門医のリスト等は存在しませんので、週刊朝日 臨時増刊「手術数でわかるいい病院 全国&地方別ランキング」、か私の著書「中耳炎」をご参考にされてはいかがでしょうか。
Q. 5歳の女児です。先天性真珠腫という病気で手術を勧められています。 本当に手術が必要なのでしょうか?
真珠腫は取り除く以外に治療の方法はありませんので、手術は避けられないと考えるほうがいいでしょう。幼児期の真珠腫で非常に病変が進行している場合もあり、そのような場合はすぐに手術が必要です。ごく小さい真珠腫はすぐに手術にならない場合もあります。 |