耳鼻咽喉科サージクリニック 老木医院
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イビキ、睡眠時無呼吸症候群

●イビキの害は騒音だけではありません。

 イビキでお悩みの方は多いのではないでしょうか。いや、むしろ、イビキに悩まされている人の方が多いはずです。イビキとは、「睡眠中だけにおこる異常な呼吸音」と定義されている通り、当の本人は気づくことなく、周囲の人に迷惑をかけるという困ったものです。では、一人暮らしの人は何の問題もないのでしょうか。

 確かに一般的には騒音としてのイビキが最も問題視されており、配偶者やその他の家族の苦情が受診理由となることが最も多くなっています。けれどもイビキがひどくなると周囲の人に迷惑をかけるばかりでなく、知らず知らずのうちに当人の身体をむしばむことになるのです。

●イビキや睡眠障害を放置すると・・・

 イビキがひどくなるその延長線上には呼吸障害があります。つまり、睡眠中に呼吸が止まってしまうのです。大きなイビキをかいていると思ったら、突然、数秒から数十秒、呼吸が止まり、もちろんこの間はイビキも止まります。その後、閉じていたふたが開くように、呼吸とイビキが再開されるのです。このような状態を睡眠時無呼吸といいます。

 これが長年続くと、心臓や肺に負担がかかり、高血圧や肺高血圧症をおこします。無呼吸状態が長くなると、本人も苦しいため目が覚めたり、ごく浅い睡眠しかとれないため、睡眠不足となり、頭痛や疲労感が出たり、昼間に眠くなって仕事に支障を来すことにもなります。さらには心筋梗塞、脳卒中、突然死の危険性が高まるともいわれています。

次のような症状が思い当たる人は要注意!!

  • 起床時の頭痛、寝不足感
  • 午前や昼間に強い、耐え難い眠気
  • 夜中に何度も目が覚める
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●イビキ、睡眠時無呼吸のメカニズム

 それではイビキの原因は何なのでしょうか。一言でいうとのどのどこかが狭くなるためにイビキはおこります。その狭い部で呼吸のたびに粘膜が振動するために音が発生するのです。そのほとんどの原因は鼻の通りとのどの形によるものといえます。

 蓄膿などの病気で鼻づまりがあると口を開けたままとなり、のどの通りを狭くしてしまい、イビキの原因となります。普段イビキをかかない人でも飲酒で毛細血管が拡張し、鼻づまりがおこるとイビキをかくことになります。

 のどの形としては口蓋垂(のどちんこ)のあたりののどの狭さが原因になることがほとんどです。扁桃腺が大きいとか、肥満によってこのあたりに脂肪が沈着してもイビキの原因となります。他にも首が短い人や顎の小さい人はのどが狭くなりやすいといわれています。

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●当院の取り組み

  1. 診察
    まずは現状評価とその診断が大切です。
    イビキ、睡眠時無呼吸で見極める必要があるのは2点です。1つはイビキや睡眠時無呼吸があるのかどうか、あるとすれば、それは治療が必要なほどひどいのかどうかという点です。もう1つはその原因部位がどこにあるのかということです。鼻づまりがひどいのか、のどのどのあたりが狭いのか、その評価も必要です。

  2. 検査
    まず、一番基本的な検査はイビキや睡眠時無呼吸の程度の評価です。
    当院では簡易型睡眠時ポリグラフ検査装置をご自宅にお持ち帰りいただき(要予約)、一晩、それを装着していただくという検査を行っております。
    それで、治療が必要なのか、要経過観察か、心配ないのかの診断が可能です。治療が必要な場合には、どのようなことが原因になっているのか、詳しい診察で見極めます。鼻の状態の評価にはCTが必要な場合もあります。

  3. 治療
    鼻やのどの炎症など、薬などの治療で解決できる分についてはすぐに治療を進めます。また、鼻づまりがひどく、手術で改善する見込みが高い場合には鼻の手術をお勧めすることもあります。のどの狭さについても、その評価と説明を行います。
    次に、すぐにでも睡眠時無呼吸という状態を取り除く必要のある場合には、C-PAP(シーパップ;持続的陽圧呼吸支援)といい、鼻から空気を送り込むという装置を装着して睡眠を取っていただくようにします。これは、鼻から常に空気を送り込み、その圧力で空気の通り道が塞がるのを防ぐという方法です。器械を装着したその日から睡眠時無呼吸がなくなるため、十分な睡眠がとれるようになります。ただし、鼻への装着が慣れない場合や睡眠中に無意識ではずしてしまう場合があります。
    もう1つ、有力な対策としては、ダイエットがあります。もし患者さんが肥満で、スマートなときにイビキをかいていなかったのなら、まず、ダイエットをお奨めいたします。これほど健康によいイビキの治療法はないからです。もちろん、これも簡単なことではありませんが、5kg以上、減量すると効果が出てくるとされています。

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